おれんじ村での実習を終えて

おれんじ村での実習では、様々なメンバーの方からお話を伺ったり、手話を教えて頂いたりして充実した一週間を過ごさせていただきました。教員になるにあたって、印象に残った言葉として、やっさんの「いろいろな出会いを大切に」という言葉と、代表の倉田さんの「あなたの言葉が人を傷付けることもあるし、救うこともある。感情的にならずに言葉を伝える」という言葉があります。教員になると、毎年のように違う生徒と深く関わることになります。他の職業に就くよりもたくさんの人との新しい出会いがあり、関わる時間が多いからこそ、一人一人との出会いを大切にして、生徒の事を知ろうという努力をしたいと思いました。さらに、教員は子供を指導する立場にあり、時に厳しい事を言わなければならないこともあるかと思います。その中で、自分の気持ちを押し付けずに、子どもの考えを聞いた上で、言葉を伝えたいと思いました。はるみさんの話で、今までヘルパーさんに決めてもらったため、独立して生活するにあたり自分の着たい服や食べたい料理を選ぶことが難しかったということがありました。「主体的」「対話的」ということは教育の目標としても掲げられています。おれんじ村においては、メンバー一人一人が責任をもって仕事を行っておられ、自主的に動いてほしいという思いから、カフェの勤務内容は大まかに作業が書いてあるということでした。このことから、子どもの考えを尊重し、子ども自身が自ら考えて行動するように働きかけることのできる教員を目指したいと思いました。

また、はるみさんの経験が書かれた本で「やってみなきゃ分からない」という部分を拝読して、私自身のこれからの生活においてこの言葉を思い出して、いろいろなことに挑戦したいと思いました。普段私はインドアなので、これを機に、様々な体験やイベントに積極的に参加したいです。今回の実習でも、車いすに乗ってセブンイレブンに買い物に行ったり、県庁、警察署や九州電力にお弁当の配達に行ったりなど初めての経験をさせていただきました。これらの経験はこの実習が無ければ得られないものでした。家庭科の教員は特に、普段の生活と密着した内容を生徒に伝える必要があります。車いすでは、セルフレジのお釣りの受け皿が見えないなど、実際に自らが経験しなければ分からない不便さを知ることができたことは、貴重な財産になりました。初めからどうせ無理だと諦めるのではなく、何事もやってみること、自分の未知の分野を開拓するために何かイベントがないか探して参加してみることをしていきたいです。そして、自分から行動を起こすことで、高村さんがおっしゃった「いろいろな出会いを大切にする」と言う事にも繋がると思います。

メンバーの方はそれぞれ個性が豊かで、自分の好きな事を話してくださったり、聞いてくださったりしてとても楽しく過ごすことができました。また、メンバーの方は難聴者の方が相手でなくても手話が自然に出ていらっしゃる時があることや、職員の方がスムーズに手話をなさっていることを見て、おれんじ村では、手話もコミュニケーションのひとつとして定着しているということを実感しました。私もえいゆうさんに手話を教えていただき、名前とあいさつ、お疲れ様がまずは大事ということでした。これから先、難聴の方に会った際には、手話をして挨拶と自分の名前を目を見て伝えられるようになれたことが嬉しいです。また、栄養学を専攻する身として、お弁当製造やカフェでの実習をすることができたことも嬉しかったです。他の同級生が事業所で実習がある中、小学校での調理現場であったため、事業所の調理に入らせていただくことができて勉強になりました。

実習での経験から得られたことを今後の生活で大事にしたいと思います。

ありがとうございました。

 

わかな