大好きなおれんじ村

私は、おれんじ村で5日間の実習をさせて頂いた。この5日間、お弁当作りやお菓子作りなどを通してたくさんのメンバーの方と過ごすことができた。そこで過ごした時間はとても充実したものであり、実習前の不安が噓のように、初日からとても楽しく過ごすことができた。その中でも私の考えをがらりと変えた日がある。それは、脳性麻痺のTさんとお話した日だ。この日をきっかけに、障がい者に対する私の考えや思いが変わった。これまでの私は、障がい者の方を見かけると「怖い」「どう接すればよいのか」と考えてしまうことがあった。そのため、Tさんとお会いする前は、上手くコミュニケーションがとれるのか不安だった。しかし、実際に話してみると「怖い」ではなく「楽しい」と感じていた。言語障害を持つ方であったので、コミュニケーションをとることは容易ではなかったが、五十音表を指さしながら伝えて下さることもあり、上手くコミュニケーションをとることができた。きっと、これまでの私は、無意識に障がい者の方を差別的な目で見てしまっていたのかもしれない。私はやっと “一人の人間として”見られるようになったのだと思う。これまで怖いと感じてしまっていた自分が差別的な目で見てしまっていたことに気づかされた。それ以外にも、昼食をメンバーの方と過ごすことで、趣味の話や家族の話、好きなジャニーズの話まですることができた。話していく中で、私の質問でメンバーの方を困らせてしまったことがあった。その時一緒に話していたメンバーの方が、「○○さんには難しいかも。△△△ということですよ」と、私が質問したことを分かりやすく聞き直してくださったことがあった。その時、メンバーの方はお互いに理解しあっているのだと感じた。おれんじ村では「共に生き、共に生きる」という言葉が掲げられている。5日間を通して、それがいかに大切で難しい事であるのかを考えさせられた。

 

 

私は教師を目指しているのだが、何故教師に介護実習が必要であるのだろうとずっと疑問に思っていた。しかし、手足が不自由でも、言葉が話せなくても、どんな障がいであっても、生き生きと働くメンバーの方と一緒に働いていく中で、ここでの経験は子ども達に希望を与えることができるのではないかと考えた。教師としてこれから障がいを持つ子どもと関わることは必ずある。その時、障がいを持つ子ども達におれんじ村で学んだことを伝えれば、少しでも夢や目標を与えることができるのではないだろうかと思うのだ。また、障がいのあるなしに関わらず、私たちがお互いに生きやすい社会にするために、小学生や中学生のうちから障がい者であったとしても、そこでクラスを分けるのではなく、同じクラスで共に学ばせる時間を増やしたり、おれんじ村のように当たり前に障がい者の方と関わる社会にしていきたいと強く感じた。この5日間で学んだ事を忘れずに、これから過ごしていきたいと思う。そして、もし困っている方がいたら、積極的に声を掛けていきたいと思った。5日間という短い間だったが、共に生き、共に働き、温かく優しいおれんじ村の方々がとても大好きになった。これからもおれんじ村での思い出を大切にしていきたいと思う。

 

Haru