施設の方のご自宅に訪問させていただいて、いろんな点で私が暮らしている家との違いを発見しました。まず一つ目に入口の違いです。私は玄関から家に入りますが、訪問させていただいた方の家は、ベランダのような裏口から車いすで入れるようスロープになっていました。その他に、トイレには手すりを取り付けていたり、お風呂場には閉じるドアがなく、カーテンになって入り口を広くしたりする工夫がされていました。今の暮らしの中での不便なところはどこかという質問すると、キッチンが狭くて車いすを通すことが出来なかったり、畳の部屋があって入ることができなかったりといったことがあるそうです。借りている家だと自分の暮らしやすいようにリフォームすることはなかなか難しく、問題もあるのだと感じました。
利用者の方から、こどもの頃にみんなと同じように学生生活を送りたかったとのお話を聞きました。通っていた学校は、一日のスケジュールが決められていて毎日同じ時間を過ごしていたそうです。その学校は「将来生きていくために自分のことは自分でやる」ということをモットーに学生に何でも一人でやらせていました。しかし、どうしても一人だと時間がかかってしまい、一日中いそがしくて自由時間なんてなかったそうです。そんな生活が嫌で地域の学校に行きたいと言っても、親には毎日付きっきりは無理だと言われ諦めたそうです。
また、別の利用者に話を聞くと、小学校の低学年の時は養護学校に通っていたが、姉と同じように電車に乗って登校したいと両親にお願いしたところ、何度か親と登校の練習をして小学校の中学年ごろにその願いが叶ったそうです。
このような話を聞いて、まずは子供の気持ちをきいて一緒に考えてあげる必要があると感じました。周りの人は障がいを持っている人に対して、こうしてあげた方がいいだろうと思っていても案外その逆の気持ちであることが多いです。お話を聞いてどうしていくべきなのか寄り添って考えることが何より大切であると思いました。障がいを持っている方は、昔と比べて暮らしやすい世の中になっていると思います。今の福祉サービスやボランティア活動が増えてきているのは昔の方たちが努力してきたおかげで成り立っているのだと感じました。昔の方たちのことを見習いながら、今私が出来ることを考え、将来を生きる障がいを持った方たちも生きやすいような世の中になれば良いなと思います。