介護等体験を終えて

 今回10月17日から21日までの5日間、くまもと障害者労働センターで介護等体験をさせていただきました。初めての体験で最初は緊張しましたが、優しい利用者やスタッフの方々のおかげでかけがえのない経験になりました。

 この施設では、主に障がいを抱える方々が中心となってお弁当やお菓子を作ったり、熊本県中を回って商品を販売したりして地域社会に貢献されていました。障がいの有無に関係なく、誰もが得意・不得意を補い合って助け合って働いておられました。

 私は実習前は、「障害者労働センター」という言葉を聞いて正直なんとなく暗そう、つらそうというイメージをもっていました。しかし、ここにきて感じたのは真逆で、全員が笑顔で居心地がとてもいい場所ということでした。センターのほとんどは何かしらの障がいを抱える方でしたが、それ以外のスタッフの方々も利用者と笑顔で何気ない会話をし、一緒に同じ仕事をし、仕事でミスをしても明るく受け入れており、ここでは本当に共生社会が成立していると感じました。

 そして、私もこの中で実習をさせていただいて感じたのは、障がいを抱える方も私たちと同じように考え、悩みながら毎日を過ごされているということでした。実習中皆さんと一緒に料理や配達をしながら家族や趣味、恋愛の話などをしてすごく盛り上がりました。確かに発話や手足の動作に不調を抱えていても私たちと同じようなことを考えながら生活しておられるとわかり、普段友達や先生と話すときと変わらない調子で会話を楽しむことができました。

 さらに、実習生活では業務だけでなく障がいを抱える方との対談や車いす体験をさせていただく機会がありました。対談では障がいを抱える方の人生の中で苦労したことや不安なこと、それをどう乗り越えて今をどう生きているかなどを教えていただきました。また車いす体験では一人で車いすに乗ってコンビニで買い物をさせていただきました。これらの体験から、日常生活での周りからの視線や、自己選択をする機会を与えられなかったこと、周りに迷惑をかけてしまっていると自分を責めてしまうことの苦しさを身をもって感じました。

 

この一週間の体験で、私の障がいをもつ方々に対する視点が変わりました。障がいを持つ方の大変さはなんとなく知っているつもりでしたが、当事者と真剣に向き合った経験がなかった分、気づいていなかった部分がたくさん見えました。最後に、くまもと障害者労働センターの皆さま、お忙しい中このような貴重な体験をさせていただけたことに深く感謝申し上げます。

 

 

みーやん