私は何の障害も持たずに生まれてきました。そのため、小学校、中学校、高校のどの段階でも普通のクラスに在籍し、授業を受けてきました。小学生の時、私のクラスに発達障害の児童が在籍していました。その子にはいつも先生が付いており、まるで幼稚園生に言い聞かせるように指導していたことを覚えています。私自身は、小さいころ「発達障害」という言葉は知りませんでしたが、その子に対して「何か病気にかかっているんだなぁ。私たちとは違うんだなぁ。」という認識をもっていました。そのため、その児童が一緒に授業を受けていないことに対して何も疑問を抱いていませんでした。
しかし、やっさんのお話を聞いて、私は自分が分離教育の中にいたことに気づかされました。特別支援学級や特別支援学校ではそれぞれに合った教育を受けることができます。しかし、障害をもつ人全員がその教育方法を望んでいるわけではありません。やっさんの「友達を作りたかった」、「一緒に勉強をしたかった」という思いがとても心に残りました。現在、世界的に健常者と障害者を区別しないインクルーシブ教育が推奨されています。しかし、日本ではほとんどインクルーシブ教育は進んでいません。やっさんの話によると、熊本も全く進んでいないそうです。日本は国連から分離教育をやめるよう勧告されています。このまま、分離教育の状態が続くと、障害者に対する差別もなくなりません。やっさんは分離教育の中にいる子供たちのことをとても危惧していました。私自身も、やっさんのお話から今まで知らなかった障害者に対する制限について知り、分離教育に対して考え直すことができました。インクルーシブ教育をより広めることは、障害者に対する差別や偏見をなくし、健常者と障害者が共存するための一つの鍵になると思います。やっさんの言葉を胸に、これからの教育について大学で学びを深めていこうと思います。
いちご大福