相手を理解する大切さ

今日は、くまもと障害者労働センターのはるみさんの自宅におじゃまして、いろいろなお話をお聞きすることができました。はるみさんは明るく優しく、私の言葉足らずな質問に対しても丁寧に答えてくださいました。今日のはるみさんのお話や、はるみさんからのミッションを通して、私は様々なことを吸収することができました。

 

 はるみさんのお家はくまもと障害者労働センターから歩いて少しのところにありました。はじめのうちはとても緊張してしまっていました私ですが、はるみさんの明るく、優しい人柄のおかげでリラックスしてお話しすることができました。

 

 はるみさんのお話の中で私が特に印象深かったのは、「伝えたいことを伝えあうことの大切さ」についてです。障がいの有無に関わらず、人同士がお互いの思いを伝えあうことは容易ではありませんが、それ以上に障がいをもつ人とそうでない人の間でお互いの思いを正確にくみ取り合うために、お互いに慣れるまでは多くの時間と労力が必要です。しかしそれを怠ることが、障がいをもつ人とそうでない人をすれ違わせてしまう一番の原因であるということを、はるみさんのお話の中から学びました。そして、そのためにはお互いに自分の思いを伝えようとする意志、相手の思いをくみ取ろうとする工夫が必要であることを教えていただきました。

 

 例えば、ヘルパ―さんに「今日の食事はおいしかったですか」と聞かれたとしても、「おいしかった」と答えるほかがないため、あまりよくないとはるみさんはおっしゃいました。もしおいしくなかったとしても、「おいしくありませんでした」と答えることは難しいと思います。だから、「今日の食事の味付けはどうでしたか」と聞いてみることで、相手の本当の気持ちを引き出す工夫ができるのではないか、と教えていただきました。このことは、当たり前なようで多くの人ができていないことではないかなと思いました。そして、どのような人でも意識することができるのではないかと思います。私も、さまざまな相手の思いを引き出せるような聞き方、会話の方法をこれからも学んでいきたいと強く思いました。

 

 また、今日ははるみさんから重大なミッションをいただきました。それは、車いすに乗ってコンビニまで行き、アイスコーヒーを買ってくるというものでした。私は車いすに乗ったことが生まれてから1度もありません。短い時間でしたが、車いすを利用する方と同じ気分を味わうことができました。

 

 ミッション遂行中、いちばん気になったのは人の視線です。すれ違うときに私の方をじっと見つめてくる人がたくさんいました。ただコンビニに向かっているだけなのに、私はとても恥ずかしく、不快な思いをしました。また、車いすを利用する人にとっては道がとてもガタガタしていて不便であること、コンビニの店内がとても狭いこと、車や自転車への恐怖心など、以前は気にも留めなかったことに気付きました。そして、相手の言持ちを理解するためにとても効果的なのはその相手と同じ状況を経験することであることをこの経験を通して学び、自分はまだまだ様々な人への理解が足りていないことを自覚することができました。

 

今日のはるみさんとのお話やミッションは、間違いなく私の中でとても実りのあるものでした。人間同士お互いを理解し合うことは難しいことですが、みんなが過ごしやすい社会を作るためには必要不可欠です。今日はそのことについて身をもって知ることができました。

 

残り実習は2日間ですが、今日感じることができたこの気持ちを忘れることなく、さらにいろいろなことを吸収して、将来に生かしていきたいと思います。

 

みずモン