「自分の持っていた偏見への内省」 パート1

 教員免許を取得する上で福祉施設での実習を受けなければならないということを大学1回生の時に担当の教授から教えていただきました。その話があった以前から私は自分の事を「倫理的に成長している人間」であると考えていたので、福祉施設での実習について初めて聞いたときに、少しのけぞってしまった自分がいた事に驚きました。つまり、精神的に成熟していると自分を評価し、差別に反対する態度をとっていながらも実際のところは心のどこかで差別しているのではないかと自分の内側についてその時から不信感を持つようになりました。

 私は9月27日から10月1日まで受けさせていただいた実習を、「教員免許状を取るための実習」というよりも「その時にのけぞってしまった自分を許さないための実習」としての覚悟を持って臨みました。実習を通して自分の中にある意識を変える事が出来るのではないかと、今思えばとても不誠実な意識を抱えたまま初日を迎えました。

 5日間の実習を終えた今、私は自分に対する不信感を消し去る事が出来たと感じています。そこに至るまでにあった一番大きな要因は障がいを持っている方についてより知ることができたことです。中学、高校、大学と生活の場が変わっていくにつれてどんどん障がいを持っている人と接する機会が減っていき、知らない事から芽生えた警戒心をこの実習を通して解消することができたのではないかと考えています。実習で一緒にお仕事を行っていくにつれて、遠くない価値観を持っていると知ることができたのではないかと考えます。

 

fuluya