熊本県立大学
T・Y
「5護等体験を終えて」
5日間介護等体験の受け入れを受諾していただき、本当にありがとうございました。介護体験のために施設を訪れたのはこれが初めてでしたが、みなさんに温かく指導していただき嬉しく思います。
この体験を受ける前は、正直にいうとオリエンテーションの中で言われた、障がい者と健常者を分けずに活動をしているという言葉の意味を、あまり想像することができませんでした。それは、今まで僕の暮らしていた環境では、障がい者のお話を聞いたり、読んだりすることくらいしか障がい者の方のことを知る機会がなかったからかもしれません。
しかし、おれんじ村に来て目にした、健常者・障がい者混じってのミーティング、食事、活動、そしてその中に混じっての経験を通じて、特に、食事介助の経験―障がい当事者の方と思っていることを直接知る機会―から、文字通りの健常者・障がい者を分けない活動を、ほんの少しではありますが体感できたと信じています。
もちろん、体験のはじめは、障がい者の方との接し方が分からずとまどうことがありました。しかし、障がい当事者の方から話していただいた言葉、特に、やるまえに決めつけてほしくない、傷つけるかも知れないと過剰に遠慮してはほしくないとの言葉を受けて、2日目からは殆ど障がい者の方と話しているとの感覚はなく、1人の人間と話しているという気持ちで、構えることなく話すことができたように思います(饒舌に話せたかどうかは別ですが)。
そうした体験を通じて、これから僕が実践したいと感じていることは、障がい当事者のことを、知る前からから決めつけてしまうことなく接すること、です。ある方が、「障がい者が一歩ふみだすのではなく、社会が一歩踏み出す取り組みが必要」とおっしゃったとき、障がい者の方は障がいの事に触れて欲しくないだろうから、深く関わらないでおこうと考えていた今までの自身の考えを変えたいと、そのとき思ったからです。
このおれんじ村での体験は実際に働いて、見て聞いて感じたことばかりだったので、これから忘れることはないです。だからこそ、これから障がい者の方と接することがあれば、この体験を積極的にいかしていきます。
短い間でしたが、本当に有り難うございました。